とりあえず荷物がごちゃごちゃしているので
一旦奥武島まで行き、それから観光という事になった。
おじさんの名前は大城さんというそう。
普天間の方に住んでいるが、もう仕事も定年で
暇なのでよくドライブしては、旅行者を拾ったりもしてるらしい。
車はあっという間に奥武島に、そのまま上陸。
というのもこの島は短い橋で本島と繋がっていて、
そのまんま渡れる。橋で行く島は実ははじめて。どんな感じだろう。
橋を渡るとかなり島は賑わっていた。
どうやら海産物を扱うレストランが多く、
休日ともなれば那覇方面から沢山の人がドライブと食事に訪れるそうだ。
今日の宿はそんな島にある「民宿おおじま」。
賑わう通りから少し路地にはいるとすぐに宿はあった。
元気なおばちゃんに部屋に案内してもらい、休む暇も無く出発。
大城さんの車に乗り込み「さて、どこ行こう」となる。
とりあえずお勧めのビーチあるから、そこ行こうか。
という大城さんの提案でまずはそこへ。
新原ビーチ(みーばると読みます)を車窓から眺める。
そこを抜け次の目的地を海中道路か南部戦跡に絞る。
おじさん曰く「自分も戦争に行ったから、興味があって色々調べた」らしい。
なんだか深い話が聞けそうだ、ということで今日は南部戦跡へ向かうことに。
まずは定番の「摩文仁の丘」へ。
ここは当時の中将の牛島満と参謀の長勇中将が自決した場所。
そして日本軍の組織的戦闘の最後の地。
自決場所についてや、自決の方法についての疑惑とか、
色々聞いたが全部書くと長すぎるので今回は省略。そのうち書くかも。

ていうか蚊がめちゃめちゃに多くてバカみたいに刺される。痒い…。
次にバクナー慰霊碑へ。
ここから一般の観光ルートからは外れていきます。
ここは米軍の司令官が死んだとされる場所。
その死に方についていろいろもめているらしい。
お互い名誉があるので、双方が美談にしたいそうで。

次は山形からの兵が隠れていた防空壕へ。
近くには最後まで日本の旗を守りきった山形の兵を称える碑が建っている。
が、おじさんが言うには
「こいつら戦うの怖くて、戦争終わるまで隠れてただけだよ」
ということらしい。
そのまま近くの「白梅の塔」へ。
「ひめゆりの塔」は有名ですがここは聞いたこと無いって人も多いと思う。
でもここも悲しい歴史のあった場所。詳しくはこちらで。

さらに近くにある別の碑へ。
ここは馬の慰霊碑が建っている。
馬も生き物、戦争で死んだ馬を供養する為に建てたそうだ。
たまににんじんのお供え物があるらしい。
行った時も丁度、2人くらいがいて掃除をしていた。
地元の人たちがしっかり守っている、という感じがした。
それにしても少し行けばすぐに碑碑碑。
南部はさすがにこういうのが多い。重すぎる。
でもこれも沖縄なんだよなぁ…。
今回回ったあたりも当時は一面の焼け野原だったそうだ。
今は「楽園」とか言われる沖縄も、悲しい歴史を背負っているわけです。
その辺も知っておかないといけないね、沖縄を愛する人間として。
最後にひめゆりの塔へ向かう。
今まで観光ルートを外れまくったマイナーな戦跡を辿ってきたので
あまりに観光地化されていてびっくり。
そういえば初めて沖縄に来た時にここを訪れた。
あれからもう10年近く経ってたんだなぁ…。
資料館は閉館だったため、碑だけ見て戻った。
これでおじさんの戦跡案内は一通り終了。
宿に帰りましょうか、というと。
「食事もしてこうか」という提案が。
しかし今回は本気でギリギリの予算で旅に出たために金が無い。
すいません、お金ないんでいいです、と断ろうとすると
「あー、俺が持ってるからいいよ」…!?
「んじゃ糸満で魚でも食おう」と車は出発。おいおい。
15分ほど走り車は糸満へ。
マグロ専門店みたいなところに止まる。
迷わずにここにくるおじさん、しょっちゅう来るのかと思いきや
「ここ何が美味しいんだろうねー」と言い出す。
他に食事をしているお客さんを指差して
「あの人たち何食べてるの?見てきてよ」となんか凄い指令まで受けてしまう。
結局1280円もする刺身定食をご馳走になる。ありがとうございます…。

奥武島へ帰る車の中でおじさんがアメリカに行っていた時の話を聞く。
おじさんは終戦後、本島北部のアメリカ人のところで働く事になったそう、
その時は日本は敗戦直後、おじさんは一応行ってはみたものの翌日に逃げ帰ろう、
と考えていたそうだ。
しかし翌日の朝食、出てきたパンケーキを食べて
「この世にこんな美味しいものがあったとは!」とそこで仕事をすることを決めたそう。
「あのパンケーキがなかったら、俺の人生はぜんぜん違っただろうねー
人生、何が原因で変わるかわかなんないね」
とおじさんは言う。
そのまま仕事をし、アメリカ人の上司に気に入られたおじさんは
「アメリカの大学に行ってみないか?」と誘われる。
そして単身船で渡米、多少の援助は受けたものの、
あちらで仕事をしつつ、アメリカで大学を卒業。
そして日本に帰るとき「もう二度とこれないかも知れない…」とすごく辛かったそう。
しかし
「日本に帰ってきたらさー。飛行機もあってさ。すぐに簡単に行けるようになったね」
と言いながらおじさんは大笑い。
そしてそのまま航空会社に就職したそうだ。
人の人生って色々だなぁ、と改めて感じた。
奥武へ着く寸前になり、おじさんが「明日はどうすんの?」と聞く。
明日は那覇に戻って…と予定を言うと「暇なら明日も案内するよ」とまたまたびっくり提案。
んでまたまた遠慮していると「だって俺が暇だから(笑)」。
という事で翌日は北部へ行く事に決定。
「沖縄の人って親切ですよね…」と言うと
「俺は違うよー。むしろ俺の暇つぶしに付き合ってもらってるんだから、
君の予定を狂わせちゃって悪いくらいだよー」とおじさん。
いい人すぎです。
奥武島についてじゃあ明日、といって別れる。
時間はまだ6時すぎ。よし、飲むか。
近所にまぶしい位に明かりを灯したレストランがありそこの一階で
てんぷらを販売していた。

相当人気らしく、常に3〜4人は並んでいて
何人もが近くの海岸に腰掛けて食べている。家族連れの姿もある。
美味そうだ…とりあえず魚・モズク・イカ・芋を買い、ビールで一杯やることに。
モズクが反則的に美味い。ていうか全部美味い。

夢中で食べているとなにやら物欲しそうにこっちを見る視線…出た、犬だ。
てんぷらを食べる人の周りをウロウロと歩き回っている。
さっき食事をしたばかりで正直お腹がいっぱい。丁度芋が余っていたので
すこしおすそ分け。しっぽを振って近づいてくる…まったく(笑)

宿に戻り、シャワーをあびてひと休み。
ふぅ。軽く酔い、眠くなってきた。少し早いけど今日は寝ることに。
明日はどうやら天気が崩れるそう…心配だなぁ。
4日目、おしまい。













